教育里親になる

2003年3月21日
「教育里親」とは、簡単に言えばアジアの貧しい地域の子供たちに月3000円の仕送りをし、文通で交流をはかるというもの。
このお金は、すべて学用品や学校へ行くためのバス代となり、優秀で向学心があっても貧しさで学校へ通えない子供たちにとって、大きな力となる。
「あしながおじさん」を思い浮かべると近いかもしれない。

私は将来出家するつもりでいるので、おそらく自分の子供は持てないだろう。
「子を育てて初めて一人前」と親には言われてきた。だが、結婚したい人もいないし、準備ができたら出家したいと思っている。
だから、子を育てる親の幸せや楽しみ、悩み苦しみは体験しないまま終わるのだろうと思っていた。

そんなとき、この制度を知り、数ヶ月考えた。

「里親」として10年弱にわたって、一人の子供と(金銭面と文通だけだが)向き合い、励まし、社会に貢献できる人間に育てていかなければならない。
それが、私にできるだろうか?
途中で放り出すわけにはいかないのだ。

しかし、今回の戦争で決心がついた。
私はイラクの子供たちには直接何もしてあげられないが、その子供たちが大人になったとき、私の育てた子供が「戦争」を否定できる大人になっていれば良い。
同じ悲劇をこれ以上繰り返さない、そういう大人になっていれば良い。
新たな「戦争」に反対できる国を作ってくれれば良い。

そのために年間36000円の投資をするのなら安いものだ。
勉強して、医者や、教育者や、支援団体で活躍できる人間になってくれれば一番望ましい。
けれど、最低限「学んで良かった」と思い、その子供だけでも幸せになってくれればそれはすばらしいことだ。

人を幸せにすること、救うこと。
仏教の精神にたがわず、しかも私の「子育て」願望をかなえてくれる。
とても幸せな気分だ。

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